プロダクションノート

チャン・テヨンVSチャン・テヨン、キム・スヒョンVSキム・スヒョン!
名前も顔も同じ一人二役の裏話!

本作で、初の一人二役を演じたキム・スヒョンは、本作の撮影を振り返り、「いつもの倍以上の努力が必要だった」と話している。キム・スヒョンは映画の全111シーンのうち、101シーンに出演しているが、これは映画全編の約9割が彼の出演するシーンという事になる。そのうち、二人の人物を同じ日に演じる撮影が行われた日は半分以上で、彼の苦労がうかがえる。
“二人のチャン・テヨン”をワンカットに撮るために、現場ではカメラのアングルが決まった後、人物以外の背景や小道具をそのままに、「チャン・テヨン」を演じるキム・スヒョンと、別の「チャン・テヨン」を演じる代役がお互いの位置を変えながら2回ずつ撮影する必要があった。台詞はもちろん、動きまで同じことを少なくとも2回以上撮影し、なおかつすべての要素が一致しなければならないため、撮影序盤は役者たちが現場に慣れるのに苦労したという。
また、撮影が終了した後は、編集のためにカメラ40台を駆使し、キム・スヒョンの顔をスキャンして、よりリアルな“チャン・テヨンとチャン・テヨン”のシーンを作り上げていった。
一人二役という難役に挑んだキム・スヒョンは、代役との息の合った演技にも力を入れた。彼は後ろ姿や体の一部をも同じ人物に見せるために、動くタイミングや、些細な動きを細かく代役と話し合いながら息を合わせていった。
役者の絶え間ない努力と高度な撮影技術が調和して完成したキム・スヒョンの一人二役は、本作で欠かせない注目ポイントとなっている。
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怪我をも辞さない覚悟で挑んだ激しいアクション

本作のアクションは、大きく二つに分けられる。一つ目は、ボクシングなどの技術を取り入れた無駄なくシンプルな動き。二つ目は、アクションにダンスの動きを組み合わせた、今まで見たことのない派手な動きだ。
キム・スヒョンは、撮影に入る前に武術監督との打ち合わせに積極的に参加し、シーンごとの一連の動作や細かな動きに至るまでアクション全般の構成に関わった。特に、チョ・ウォングン(ソン・ドンイル)の本拠地であるチャイナタウンでのアクションシーンでは、キム・スヒョンのアイディアが多数反映されている。緻密に構成されたシーンだった為に、キム・スヒョンはアクションチームと息を合わせてリハーサルを繰り返し、誰もが感嘆するほど素晴らしいシーンを完成させた。チームスタッフは、「アクションシーンは全て右利きを基準に動線を作っていたが、後からキム・スヒョンが左利きだという事が分かった。ところが彼はそのアクションをすべて完璧にこなした。本当にすごいと思った。」と彼の役者魂を称えた。
ダンスの動作をアクションに組み込んだ本作独自の動きは、チャン・テヨンが幻覚状態に陥って現実と非現実が混乱する中、繰り広げられるものでなければならなかった。このシーンには、韓国のダンスサバイバル番組「ダンシング9」に出演した振付師のチャ・ジンヨプが参加し、チームと一緒に新たなアクションを作り上げた。チャ・ジンヨプは、「アクションの動きと現代舞踊の動作には類似点がある。上手くコラボができた」と自信をみせた。
さらに、チャン・ジェウク武術監督は、「新しい要素を取り入れられないか悩んだ結果、舞踊とアクションのコラボという案を思いついた」と、今回のアクションシーン誕生の背景を語った。
撮影では危険を伴う場面もあった。キム・スヒョンとソン・ドンイルが銃を撃つシーンでは、キム・スヒョンの頬に薬莢やっきょうが当たり、軽傷を負った。それは現場に緊張が走る瞬間でもあった。ソン・ドンイルは「彼は薬莢に当たり血が出ているのにも関わらず、カットがかかるまで演技を続けていた。危険な状況の中でも耐えていたので、すばらしい俳優だと感じた」と賞賛を送った。
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映像美とサウンドの調和!

映像面では、赤・緑・青を使用して主人公チャン・テヨンの心理状態を表現し、チャン・テヨンが精神的に不安定に陥っている、または興奮状態な時には赤色を、安定した状態では緑と青の色を使用している。そして、同じ色であっても、空間と人物に基づいて光と影のコントラストを変え、様々な色のフィルターと照明を使い、微妙な感情の動きを表現した。
カジノ「シエスタ」の撮影では、特に照明による色使いを工夫している。照明のセッティングだけで15日間をかけ、ショーシーンでは、煌びやかな雰囲気を表現する為に、様々な種類のライトや、光に反射する豪華なシャンデリアを用意して、圧倒的な華やかさを表した。また、「シエスタ」の外観には、約3,000個もの小さな電球を設置し、カジノという空間が持つ夢や幻を表現した。
サウンド面では、『X-MEN』シリーズや『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』などを手掛けたハリウッドのジョン・モリスがサウンドエフェクト・スーパーバイザーとして参加。ジョン・モリスは、「映画の中の幻覚や、催眠術にかかるシーンなど、これまで携わった作品では制作した事が無い、様々なサウンドを構築することができ楽しかった」と話し、「キャラクターやストーリーを音で更に盛り上げる事が出来たと思う」と自信をみせている。
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